無垢フローリングを施工する前に
無垢フローリングは施工後のメンテナンスも重要ですが、それ以上に施工前の取り扱いが重要です。
必ずお読みになり、理解した上で施工するようにしていただきたいと思います。
施工前の事前確認
無垢材の特徴である調湿機能を適度に保つために(過度に行わせないために)
・多湿な場所(水廻り、地下室等)に使用する際は、防湿処理を行ってください
・モルタル下地への施工の場合は、養生期間や換気(床下)を十分に行ってください。(含水率10%以下)
フローリングを貼る前に
色や木理にバラつきがありますので、仮並べをし、バランス良くなるように割付してください。
その時、なるべく端材のロスがないように部屋の形や貼り方向を考慮しながら割り付けてください。
フローリングを貼る時
下地について
根太は乾燥材を使用し、ピッチを303mm以下としてください。
その上から厚み12mm以上の合板等で捨て貼りしてください。
その際、たわみや床鳴り、接合部の目違いが無いことを確認してください。
フローリング施工
接着剤、釘打ちの併用で施工してください。
接着剤は1液型ウレタン樹脂、2液硬化型エポキシ樹脂を推奨します。
施工時のクリアランス:貼り始める時は壁側に5mm~8mm程度の隙間を空けてください。
掃き出し窓や敷居等の納まり部分もクリアランスを確保し、コーキング処理等行ってください。
コツとしては、貼り合せ部分には名刺1枚分の隙間を持たせるのが良いかと思います。
これを怠ってキッチリとかち込んで施工すると先に示したように全くの逃げ場を失った材料がそれぞれ動いて様々な箇所に皺寄せが集中してしまいます。例として幅反り(カップ状に膨らむ)、塗膜割れなど。
一番いいのは注意事項にあるように養生期間内である程度曲がり(使用不可能なほどの曲がりはでない)・反りを出しておいて(施工後に材が動かないように予めフリーにさせておく=養生期間)さらにクリアランスを取っておけば仮にそれ以上材料が動いても逃げ道があるので安心できると思います。
簡単に言い換えますと、床板を狭い箱から出してあげると当然背伸びをします。背伸びをする前に施工してしまうと施工後に背伸びをします。
つまり「材が動く」という意味です。
従って箱から出してしっかりと背伸びをさせてあげて下さい。背伸びをしたらわずかながら元に戻ろうとします。
その後に施工すればリラックスした床板はあまり背伸びをしなくて済むのです。
※最近の傾向として、KD材といって安心しているせいか現場での養生期間を持たないで開梱後に即施工といったケースが目立っておりますがクレームにならないのは不幸中の幸いだと思っております。
出てからでは遅いという認識を持っていただければ幸いです。